
こんにちは!Musik Glanz(ムジークグランツ)です
現役ピアノ講師でアラフォー子育てママやってます
さて今回のタイトルは
ピアノ講師の苦い思い出
- ピアノ講師デビューをした頃の私
- 「ピアノ弾きたくない・・・」
- 音楽に知識を伝えるだけではいけなかった
- 10年ぶりの再会、彼女が教えてくれたこと
ピアノ講師デビューをした頃の私
私にはピアノ講師としての苦い思い出があります。
あれは10年以上も前。
まだ私が独身でピアノ講師を始めたばかりの頃でした。
若かったし、熱意もありあまっていたし、大学卒業したてで「ピアノ講師デビュー」を本格的に始めようとしていた当時です。
結婚もしていないし、子供を育てたこともない
子供を育てる保護者の方の気持ちを想像してみることすらできませんでした
そのころ私の所でピアノを始めたいと1人の女の子がやってきました。
初めの頃は熱心にレッスンを受けてくれて、宿題もきちんとしてくれていたのに、1年もたたないうちにみるみるモチベーションが落ちてきました。
当時の私なりに、子供の好きそうな事を色々リサーチして、なんとか気を引こうとしたけれど一向に改善されず。
ピアノレッスンをする以前に教室に来た時点ですでに不機嫌顔。
その顔を見て私もますます気持ちが焦ってしまい空回り
「ピアノ弾きたくない・・・」
そのうちレッスンに来るたびに一言目にはこんなことを言うようになりました。
「ピアノ弾きたくない・・・」
「いつまでピアノって続ければいいの・・・?」
「ママにピアノやめたいって言ったら怒られた」
私なりにその生徒さんと一生懸命向き合ってたつもりだったし、実際楽譜を読めるようになったり、曲も色々と弾けるようになっていました。
「ここでこの生徒さんがピアノから離れてしまってはもったいない。ここまで弾けるようになったのに」
だからもっと上達するように指導できれば、もっと好きな曲が弾けるようになったら、モチベーションを取り戻してくれるんじゃないかと本気で思っていました。
一向に上がらない生徒さんのモチベーション。
なんとか上達させたくて必死に指導しようとする私。
若かったですね。本当に何にも分かっていなかった。
今思うと反省することばかりです。
音楽の知識を伝えるだけではいけなかった
彼女が一体何を望んでピアノを弾きにきていたのか?
彼女ののモチベーションを下げるきっかけとなったのは一体なんだったのか?
そういったデリケートで1番講師としてヒアリングしなければいけないことに目を向けず、ただ自分の持っている音楽の知識をそのまま伝えるだけのことしか出来なかった。
振りかえってみると今はそんな風に思います。
「生徒さんのペースに合わせること」
これはピアノ講師としてとても重要なキーワードの一つです。
どれほど幼い生徒さんであろうと、それぞれに個性や人格があり、それを尊重するのはとても大切なことです。
自分の幼い頃と比べたり、他の生徒さんと比べたり、するのなんてもっての他。
結局、その生徒さんは私が引っ越ししたのをきっかけに「さよなら」することになりました。
私にとって、とても苦い思い出です。もう少し、生徒さんの気持ちに寄り添えていたら、違った結果を生んでいたかもしれません。
10年ぶりの再会、彼女が教えてくれたこと
そして先日、あれから10年以上たって偶然その生徒さんと保護者の方と再会しました。
彼女のお母さんから、
「先生のおかげで今でも楽譜が読めるんです。ありがとうございました。」
そう声をかけていただきました。
もうとっくにやめていたと思っていたのに・・・。
ピアノまだ弾いているんだね。
「ピアノ講師はピアノの事だけ教えればいいのではない」
彼女と若い頃の私が教えてくれた教訓です
ほろ苦い過去の記憶が少しだけ癒された再会でした
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